戦場で仕事をするということ

戦場カメラマンの渡部陽一さんが書いた「戦場カメラマンの仕事術(光文社新書)という本を読みました。

 

戦場カメラマンは、実際に戦争や紛争が行われている地域に、足を運び、そこで現地の様子を日本や世界に伝えるための写真を撮るお仕事です。

当然ながら、常に「死」と隣り合わせで、危険がつきまといます。

それなのになぜ、渡部陽一さんは、戦場カメラマンになろうと思ったのかということが、私はとても気になり、この本を手にとってみました。

 

渡部さんが戦場カメラマンになったきっかけは、大学時代に強い好奇心でアフリカに渡ったことがきっかけだったそうです。その時は単純に、現地に住んでいる民族に興味を持って彼らがどんな生活をしているのかを見にいくということだったそうなのですが、実際に行ってみるとそこは非常に危険な地域で、渡部さん自身、現地の銃を持った子どもたちに捕まって殺されかけたり、目の前で人が殺される光景を見たりしたそうです。

そこで、この悲惨な状況を多くの人に伝えなければいけないという使命感をもったことが、渡部さんが戦場カメラマンになろうと決意した瞬間だったそうです。

 

しかし、戦場は常に危険を伴うところで、並大抵の気持ちでは、戦場カメラマンの仕事を務めることはできません。

 

そこで、渡部さんが大切にしている心得があるそうです。

 

それが、

「悩んだ時にはゴー!悩んだそこには答えがある」

というものです。

 

自分がやりたいと思ったこと、やろうかな・どうしようかなと思ったことは、一度考えてから答えを出すのではなく、とりあえず前に踏み込んでみることを渡部さんは大切にしているそうです。

 

みんなも、日ごろから「こんなことやりたいな」とか「これやろうと思うけど、どうしようかな」「やったほうがいいのかな、それともやめとこうかな」と悩んだりすることがきっとあると思います。

 

しかし、何か新しいことをやろうとするとき、たいてい人は先に「できない理由」を考え始め、結局何かしらの言い訳をつけて、やりたいこと・やらなければいけないことを後回しにしてやらずに終わってしまいます。

何かやろうかなと思ったとき、ちょっとやろうかな・どうしようかなと思った時が、行動を起こして結果を出すために大きなチャンスなのです。

 

渡部さんは、常に「迷ったら前へ」「見る前に跳べ」の精神で、取材をつづけていき、その中で多くの人脈や多くの情報を獲得していったそうです。

その結果が、今の渡部陽一さんの戦場カメラマンとしての地位になっています。

 

勉強にしても、スポーツにしても、何か新しいことへのチャレンジにしても、すべては「思い立ったその瞬間・迷ったその瞬間」が、今の状況を好転させる大きなチャンスです。

 

迷ったら前へ」の精神をみなさんにも大切にしてほしいと思います。

 

 

リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)

投稿者プロフィール

watanabe
watanabeリトルステップ塾講師
リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。