桜を見て思う。

「今年の桜もきれいに咲いているなあ」

とそんなことを思いながら先週私は土手沿いをランニングしていました。

「桜は何を思い咲き、何を思い散っていくのだろうか」

 

今年の桜景色は例年とは違う。いつもなら花見客でいっぱいの桜の木の下には、人がいない。

 

私のこれまでの桜のイメージでは、入学式に桜の木の下で写真をとったり、歓迎会でみんなで桜の木の下に集まって親交を深めたり、仲の良い連中とみんなで集まって桜の木の下で宴会を行うといった、人と人とをつなぐものというのがありました。

しかし、考えてみると本来「桜の花見」は単純に桜の花を観賞して、春の訪れをお祝いするためのものでした。

そういった意味で、私は今年の桜を眺めながら、例年は新しく迎える人や久しぶりに会う人といった「人」が主役であった花見が、今年は本来の「桜」が主役の花見になっているのではないかなと感じました。

 

桜の前には、カメラをもって桜の木を眺めて撮っている個人客がちらほらいました。中にはお弁当を自前で作って一人でシートを敷いて桜の木の下でお花見をしている方もいました。もしかしたら、こうして一人で桜の木を愛でて春の訪れを心の中で感じるというのが、本来の「花見」の在り方なのではないかなということを思いました。

 

こういう時期だから、忘れかけていた本来の価値に気づくチャンスかもしれませんし、また今まで気づかなかった新しい価値に気づくチャンスかもしれません。

 

新型コロナウィルスの連日にわたる報道でうつむきがちになりがちな今日この頃ですが、きっとその中でも素晴らしい価値はたくさんあるはずです。しっかりと目を見開いてそうした新しい価値や忘れかけていた価値に気づける日々を送っていきたいものですね。

 

 

リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく

投稿者プロフィール

watanabe
watanabeリトルステップ塾講師
リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。