脳内をリセットせよ!!

机の上に向かって何時間も何時間も勉強をし続けていると、頭がいっぱいいっぱいになって、勉強しているのにもかかわらず、勉強時間のわりにあまり知識が頭に入っていないということはよくあります。

 

塾の生徒の子でもいるのですが、「〇〇時間勉強しました」と言うわりには、その勉強時間に見合うような点数になかなかつながらない子をよく目にします。

 

それは、決して勉強をしていないわけではなくて、おそらく効率的に頭をクリアにして勉強をすることができていないということなのだと思います。

 

勉強というのは、実は何時間も何時間も連続してやれば、頭がよくなるというものではありません。

たくさん知識を入れても耐えうるぐらいの、脳の許容量がないと、どれだけ勉強をしても、その知識は頭に入ってきません。

 

許容量というのは、脳の余裕度合のようなもので、あとどれくらい新しい情報を頭の中に入れてもそれを受け入れることができるかというのを表すものです。

この許容量があるときは、すんなりと素直にその情報を受け入れることができて、

許容量が少ないときは、情報過多状態になってそれを受け入れられずにイライラしたり、思考が固まったりして、脳がパンク状態に陥ります。

 

 

みなさんも勉強以外でもそういう体験はあるのではないのでしょうか。

例えば悩み事で頭がいっぱいいっぱいになってしまって、他の人からのアドバイスを素直に聞き入れる余裕がなくて、そのアドバイスをはねつけてしまったり、

やることがいっぱいにありすぎて頭の中が煩雑になって、質の高い作業ができなかったり新しい作業をする余裕がなかったり、

 

こういうときというのは、脳の許容量が満タンの状態で、そこから何か新しいものを入れようとしても全く入っていかないのです。

 

勉強で何十時間もやっているのに知識が頭に入らないというのは、まさにこういう状態です。

 

勉強をしなければいけない、なんとしても点数をとらなければいけない、だからとにかく知識を頭に入れこまなければいけないと思って、何時間も勉強します。

しかし、そういうふうにいろいろな思考がめぐっている時というのは頭がいっぱいの状態で、そこから頑張って知識を入れこもうとしても全然入っていきません。

結果、大量の時間を使って勉強をしているのにもかかわらず、それに見合うような点数につながらないのです。

 

 

そこで、脳の許容量を広げてあげることが大切です。

 

 

では、どうやって脳の許容量を広げていくことができるのかというと、

 

 

 

 

 

「勉強のことを考えない時間をつくる」のです。

 

 

 

 

具体的には、例えば私は勉強をしていて頭が疲れたなと思ったら、外に出てランニングをするようにしています。ランニングをしているときは、今まで思考することでいっぱいいっぱいだった頭の中が、整理されて、脳の許容量がリセットされる感覚があります。そして、ランニングの後もう一度机に向かったときには、勉強の吸収度が走る前よりも格段に上がっています。

おそらく、走ることに集中することで、頭の余計な思考が振り払われて、頭の中がクリアになってくるのだと思います。

 

また、ランニング中でさえ、特段勉強のことについて考えていないのにも関わらず、走る前にどうしてもわからなかった知識が、走っている最中になぜか急にひらめきが起こってわかるようになることもあります。

 

 

つまり、勉強の途中で、それをいったん中断して別のことをすると、相乗効果が起こって、勉強に関する新しいひらめきが生まれたり、頭の中が整理されて、そのあとの勉強の知識の吸収度が上がったりするようになるのです。

 

こういったリフレッシュは、ランニング以外にも、例えば、勉強をいったん中断して、お風呂に入るとか、昼寝を入れるとか、料理をしてみるとか、熱中しない程度にテレビを見たりゲームをするとか、何気なく新聞を読んでみるとか、散歩をするなどがあります。

これらを、勉強の途中で入れることで、勉強の効率度が上がっていくのです。

ただし、その作業をやっているときに勉強のことを完全に忘れてしまうのではなく、頭の一部には勉強のことを置いておいてくださいね。これがリフレッシュ作業中のひらめきにつながります。

 

 

たいてい勉強でうまくいかないときというのは、「わからないどうしよう」とか「もっと勉強しないとダメなんだ」とか、頭の中が焦っていっぱいになり、そこから生産的なことを考えられない思考停止の状態に陥ってしまっている時です。

 

自分が「今頭がいっぱいいっぱいだな」とか「ちょっと頭が疲れているな」と思ったら、勇気を出して一度勉強から離れて、リフレッシュする時間を意識的にもってみましょう。

 

そうすると、今までより勉強時間が少なくても、効率よく知識を吸収することができるようになるはずです。

 

 

リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)

投稿者プロフィール

watanabe
watanabeリトルステップ塾講師
リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。