「虫が止まってかゆいというのは、”私”の感情である。学問は”公”のものじゃ。公私混同をするな。許せば長じて世の中に出たときに、私利私欲図る者になる」
これは、幕末期に明治維新で活躍した多くの志士たちを育て上げた、江戸時代の思想家で教育者でもある、吉田松陰が、子どもの頃にある先生からスパルタ教育を受けていた時に、その先生から語られた言葉です。
幼い松陰は、ある日の勉強中に、ほっぺたに蚊が止まりました。松陰がこれを払いのけたその瞬間、松陰は先生におもいっきりひっぱたかれたそうです。その理由が冒頭の言葉で、
「虫が止まってかゆいというのは個人的なことで、人のために勉強している者のとるべき態度ではない」
というものだそうです。
とても理不尽な理由ですよね。
でも、ここに学問の本質が隠されているのかもしれません。
勉強は自分のためではなく、だれかのためにするものだ。
という本質が。
勉強は実は、テストで良い点数をとるためとか、受験に合格するためとかそういった個人的な目標のためだけにやっているのではないのですね。
本来勉強というのは、松陰が言うように、学んだ知識をだれかのために活かして初めて意味のあるものになるのです。
学校で学んだ知識が、将来の仕事で活かされる場面があって、それによって多くの人が喜ぶことがあったり、目の前で困っている人がいたときに、自分が勉強したことを使って相談に乗ってあげてその人の問題を解決してあげることができたり、
そのように、人のために自分の持っている知識を使ってこそ、真に学問というのは意味のあるものになるのだろうと思います。
もしも自分がまったく勉強をしていなくて、それで大人になって、目の前で困っている人がいても何もアドバイスをしてあげられずに助けられなかったり、自分が学んでこなかったせいで仕事で大きなミスをしてしまったりしたら、おそらく自分だけじゃなく、多くの人が不幸になってしまうでしょう。
それぐらい、中学生や高校生のみなさんにとって、勉強をすることというのは責任のある行為なのです。
そうした自覚をもって、勉強に臨んでいくことが、社会のためにも、また自分の成長のためにも重要なことなのだと思います。
自分のためではなく、だれかのために、勉強をしていく!!
そうした気持ちをもって、日々学習に取り組んでみてください!!
リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)
投稿者プロフィール
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リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。
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