「誰を味方にしようなどと言うから間違うのだ。みんな敵がいい。敵がいないと何もできない」
これは、幕末の政治家で戊辰戦争の際に江戸城無血開城を果たした、勝海舟の言葉です。
みなさんに、勉強のライバルはいますか??
勉強はライバルがいるから成績が向上していくものだと私は思います。もちろん勉強だけに限らず他の分野でもそうですが、ライバルという存在が「俺は絶対にアイツには負けたくない」という自らの内なる心に火をつけて、自分を奮い立たせてくれるものになります。
だから、「好敵手」は、自分の成長のためには絶対的に必要な存在です。
私が学校現場でよく耳にして、あまり好かない言葉があります。それは、
「受験は団体戦だ」という言葉です。
なんとなく、団体戦と聞くと、みんな仲間で、みんなで切磋琢磨して、がんばって戦っていくぞというイメージを持ちます。もちろん、それは全員で一つの目標に向かっていくうえでは非常に大切な心得だと思います。
しかし、勉強や受験に関して言えば、私はそんなに甘い世界ではないと思っています。個人個人それぞれに目標があって、そしてその目標を達成するためには、他の同じ目標を持っている人たちに勝たなければいけないという、どちらかといえば「個人戦」型のかなりシビアな世界です。
「○○くんと一緒にがんばる」「○○ちゃんがやってるから私もがんばる」「○○さんがこのぐらいやっているから、私もそれぐらいがんばる」といった気持ちだと、到底個人の大きな目標には届かない世界だと私は思っています。
そういった意味では、私は勝海舟が残した言葉のように、
「みんな敵がいい」と強く思っています。
もちろんその敵というのは、けなしあったり、引きずりおろそうとしたりといった、そういう関係の敵ではありません。
お互いが、互いの高い目標を持って、それに向かって競い合う良きライバルとしての「敵」です。
自分が努力しないと、負けてしまう、後れを取ってしまうといった危機感を常にもたらしてくれるような良き「敵」です。
逆に、その「敵」が「俺あんまり勉強してないよ」とか「今回のテストは勉強しないでのぞむんだ」などと言っていたとしたら、決してそれに便乗することなく、そのような言動に一切目をくれず耳もかたむけずに、淡々と自らの目的と目標に向かって努力し、その「敵」に「勉強しないとまずいぞ」ということを暗にほのめかすことができるような存在に自らがなることが重要です。
そうすることで、結果的には、自分だけでなく周りも一緒に成長していける関係を築けるものだと私は思っています。
つまり、「個人戦」の結果、「団体戦」の効果をもたらすというわけですね。
はじめから「受験や勉強は団体戦だ」などとは考えないでください。
「勉強は個人戦」です。
個人戦の中で、お互いに切磋琢磨しあえる関係を築いていきましょう。
私はそれが真の「仲間」だと思いますよ。
リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)
投稿者プロフィール
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リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。
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