学校が臨時休校になり、家庭学習のためにたくさんの宿題が学校から出されてやっていることと思います。
夏休みや冬休みの宿題などもそうですが、大量の宿題が一気に出されると、なんとなく怖気付いてしまいますよね。「こんなにあるの?宿題…」みたいな感じで。
そして、その宿題を取り組むタイミングは人によってだいたい2パターンぐらいに分かれていて
「こんな宿題を抱えたまんま長期休暇を過ごすぐらいなら、序盤にさっさと宿題を片付けて後半は心置きなく自由に時間を使いたい!」と考える「最初に一気に終わらせる派」と、
長期休暇のギリギリまで宿題をやらず、なんならその課題からずっと目を背けて逃げ続けてきて結局最後の最後に投げ切れなくなって「後半に一気に終わらせる派」
の2つのパターンに分かれます。
この2パターンとも、最終的には宿題は終わらせて次の学校登校日を迎えているので、まったくもって何の問題もないのですが、
ただ先生側が考える「日々の学習習慣を身につけてほしい」という理にはかなっていません。
じゃあ正解の取り組み方は何か??
それは皆さんお分かりのとおり
「毎日着実にやること!!」ですよね。
それができたら苦労しないし、そうできないから一気に終わらせようとするんだろ?という声が聞こえてきそうですが、
大量に提示された宿題をあまり苦にせず毎日着実に行えるようになる魔法の方法があります。
ポイントは次の3ステップです。
①全部で何ページあるのか数える!
②それを次の学校登校日までの日数で割って1日にやるページ数を決める!
③決まったページ数を毎日やるけど、あえて最後の2・3問(できれば自分が間違いなく解ける簡単な問題)を残して次の日に持ち越す!
①②は単純に全体を把握して1日どのくらい進めれば終わらせられるのかを知るためにやります。全体を知るだけでなんとなく心理的な「宿題こんなにあんのかよ、だるいなぁ」という負担がちょっとなくなります。
最大のポイントは③です。
だいたい宿題をやり始めるとだんだん調子が上がってきてやる気がみなぎってきます。
そうすると1日にやると決めたページ数を超えて宿題をやれるようになったり、ちゃんとキリのいいところまでやって終わらせて達成感を味わいたいという気持ちになってきます。
一見すると、素晴らしいのですが、実はここが落とし穴です。
1日に決められた課題以上のことをすると、次の日以降に「昨日はあんだけやったから今日はちょっとぐらいサボってもいいだろう」とか「今日サボってもいつかまた今日の分は取り返せるんだから今日ぐらいサボってもいいだろう」という思考にハマります。
これが毎日の学習習慣が身につかない一つの原因。
また決まったページ数までしか終わらせなかったとしたも、その最後のページの最後の問題をやるかやらないかで、次の日の学習に影響が出てきます。
最後まで終わらせると達成感を味わえます。嬉しくてハッピーな気持ちで最高です。
でもそれは宿題をやるという苦行を乗り越えた先の感情で、翌日以降も同じ気持ちをまた味わうにはもう一度自分の身を苦行の中にさらさなければいけなくなります。ドMな人はこれが耐えられるかもしれませんが、たいていの人の脳は「苦しいこと」「めんどくさいこと」から目を背けようとする性質を持っています。
だから達成感を味わってしまうことが、かえって次の日以降のやる気を削いでしまうこともあるのです。
そこであえて最後のページの最後の問題を残しておくことで、「やり残した感」「最後まで終わってなくてなんとなく気持ち悪い感」を持ったまま翌日を迎えることになって、その気持ちの悪い感じを埋め合わせようとして、翌日、その宿題に真っ先に取り組もうという気持ちが芽生えてきます。
一度机に向かって宿題を始めてしまえばもうこっちのもんです。あとは勝手に手がすらすらと動いて宿題は思わぬうちに日々同じペースで進んでいくでしょう。
もちろん次の日もまた次の日も、最後の問題まで終わらせてはいけませんよ。あえて毎日、中途半端に終わらせましょう。
というわけで、
宿題・課題は毎日同じ量を同じペースで進めること!
あえて中途半端に終わらせ毎日歯がゆい気持ち悪い感を持っておくこと!
を意識して、日々の学習習慣を身につけていってください。
リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)
投稿者プロフィール
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リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。
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