私は私立東京高等学校出身なのですが、東京高校といえばケンブリッジ飛鳥さんに代表されるように陸上が非常に強い高校として有名です。
私が高校生の時もインターハイで総合優勝を果たすなど、陸上部はものすごく強かったのですが、当時私はそんな強い陸上部を築き上げた陸上部の先生の体育の授業を受けていました。
ある時に、その陸上部の先生が「足が速くなる秘訣」を教えてくれました。
ここでみなさんにクイズです。足を速くするためには次の3つのうちどの練習が最も効果的でしょうか?
①平地をダッシュする。
②上り坂をダッシュする。
③下り坂をダッシュする。
当時陸上部の先生が教えてくれた足が速くなる秘訣は「③下り坂をダッシュする」でした。
これは、下り坂をダッシュすることでスピードに乗る感覚や、足を速く動かす感覚が強制的に身体にしみこまれ、平地でもそのイメージで走ることができるようになるからだそうです。
つまり、下り坂ダッシュでそれまでの平地で走っていた時のスピード感や足の回転の速度の限界を一度壊して、新しい速さの感覚世界を知ったうえで、再び平地で練習すると足が速くなるということですね。
これと同じように、一度自分の常識や限界を壊して新しい感覚を手に入れるというのは、他のあらゆることにおいても共通して自分の成長や限界突破のために重要なことです。
例えば、読書。ページ数が多すぎて最後まで読み切れない、一冊読むのに時間がかかりすぎるという人は多いと思います。しかし、それは本を早く読む感覚や一冊を最後まで読み終える感覚というのを知らないから、そういうふうに感じてしまうということが理由としてあるのです。
本は幅広い知識を身に付けるうえでも、たくさんの情報を得るためにも、非常に重要なものです。だからこそ、まずは読めている・読めていないとか、内容を理解している・していないということは関係なく、とりあえず1冊さっと読んで最後まで読み終えてみること・あらかじめ制限時間を設定してその時間内に自分で決めたページ数を読み切ってみること、などといったトレーニングをやってみてください。
そうすると、本を1冊読み終えることや本を早く読むということがスタンダードになり、本を読むことが苦にならなくなるはずです。
勉強もそうです。勉強が苦手な人は、そもそも勉強をやる分量が多いことであったり、わからないことが多くて理解するのに時間がかかる、といったことが勉強の阻害要因になっていたりします。
そうした時も、理解している・していないにかかわりなく、とりあえず一通り答えを見ながらでも最後まで順を追ってやり終えてみる・教科書をすべてとりあえず読み通してみる、というトレーニングをやってみてください。
最初は「わからない」「時間がかかる」と思っていたことも、トレーニングを積み重ねていくうちに自然と理解したりできるようになっているものです。
あらゆるどんなことにおいても、まずは「できる・できない」よりも、自分自身の「限界」という名のストッパー解除のためのトレーニングを積み重ねる。
このことを意識して新しい能力を日々身に付けていってください。
リトルステップ 塾担当 渡部岳(わたなべがく)
投稿者プロフィール
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リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。
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