中学生、いよいよ2学期の期末試験が近づいてきました。3年生にとっては受験前最後の重要な試験になりますね。
そこで、今回は、先生がどんな気持ちで、どんな風に考えて、テスト問題をつくっているのかということを、実際にテスト問題をつくっている教員の目線で書いていきたいと思います。
(※あくまで一教員の考えです)
まず、テストを作る際の前提となるのが、「平均点が50点~60点ぐらいになるテスト」をつくるということです。(これも学校によって違うかもしれませんが…)
なぜかというと、あまりにも平均点が高すぎたり、逆に平均点が低すぎたりすると、生徒たちの理解度や能力を正当に測れないということもありますし、教員側からしても成績をつける際にあまりにも偏ってしまってよろしくないということがあります。
だから、テストを作る際は点数に偏りが出ず、90点の人もいれば、60点の人もいて、40点の人もいる、というような点数にばらつきのある試験を目指してつくります。
かつ、ほとんど勉強をしていない人でも少なくとも30点ぐらいはとれるような問題をつくるということも念頭に入れます。
それらを総合して考えたときに、どの問題を全員に正解してもらうのか?どの問題で点数の差をつけていくのか?という基準で問題を作成していきます。
私の場合は、
30点分は教科書の太字だけをしっかりとおさえておけば点数が取れる問題
40点分は教科書の本文を隈なく読んで理解すれば点数が取れる問題
残りの30点分は、教科書の注釈欄やコラム欄に書いてあること・教科書やノートには書いてないけど授業中に補足説明等で説明したところ
を問題として出したりします。
そうすることで、全く授業を聞いていないでやっつけで勉強をした人は30点
ある程度授業を聞いて、かつ自分で一生懸命に勉強をした人は70点
ちゃんと授業を聞いて、授業内でしっかりと思考して、家でだれよりも勉強した人は90点~100点
が取れるような構図になっていきます。
加えて、このように考えると、30点未満の点数をとるというのは、授業をしっかりと聞かずにかつ自分でも全く勉強をしなかった人と考えて等しいでしょう。
あくまで一教員の問題作成方法の一例ですが、
あらゆる教員にその人なりの問題の出し方の傾向があります。
私が今回示した問題作成の秘話を参考にしながら、みなさんがこれから受けるテストの傾向を考えてみてください。
自分の目標点を確実にとるためには、どの部分をどのくらい勉強しないといけないのでしょうか?
それをしっかりと把握したうえで、期末テスト本番に向けて一生懸命に勉強していきましょう。
リトルステップ 渡部岳(わたなべがく)
投稿者プロフィール
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リトルステップで学習塾を担当している渡辺です。
高畑小学校→道塚小学校→六郷中学校→東京高等学校→明治大学政治経済学部。
大学では『都市政策』専門家の市川宏雄教授のもとでゼミ活動を行い、その中で大田区長に対して「大田区の外国人観光客向け観光プラン」の政策提言を行いました。また、文学部で教職員課程の教授でもある齋藤孝教授から2年間教育方法・授業論等を学び、その教えを基に現在教育活動を行っています。
2019年3月まで学校現場でクラス担任をやっていて、現在も非常勤講師として学校現場に携わっています。
学校と塾と家庭の連携を図り、子どもたちをより良い進路へと導いていけるように最善を尽くします。よろしくお願い致します。
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